― 自分のアバターやワールド、他人にどう見えてるか知ってますか?
VRChatでアバターをアップロードしたあと、「なんか他の人から見えてない気がする…?」
そんなときは、“パフォーマンスランク”が関係しているかもしれません。
これは、アバターやワールドの「重さ・最適化レベル」を数値化して、他の人にもわかるように分類してくれる指標です。
VRChatはリアルタイムで3D空間を描画しているため、
アバターやワールドが重すぎると、フレームレートが落ちて動きがガクガクになったり、クラッシュの原因になったりします。
他の人の通信や描画にも影響するため、パフォーマンスを見える化する仕組みが作られました。
VRChatでは、アバターやワールドに以下の5つのランクが付きます。
ランク | 意味 | 他人からの見え方 | 表示色の目安 |
---|---|---|---|
Excellent | とても軽い。 | 最適化が行き届いている | 常に表示される緑 |
Good | 問題なし。 | 快適に使える軽さ | 通常表示される黄緑 |
Medium | やや重いが、許容範囲 | 表示される(設定次第で非表示) | 黄色 |
Poor | 重め。 | 他人の設定によっては非表示 | 非表示にされることが多いオレンジ |
Very Poor | 非常に重い。 | 最適化が不十分 | デフォルトで非表示(ブロックされる)赤 |
アバターの場合、以下の要素がチェックされます:
チェック項目 | 推奨値の目安(PC) | Questではもっと厳しい |
---|---|---|
ポリゴン数 | 70,000以下 | 10,000以下 |
マテリアル数 | 10個以下 | 1〜2個 |
ボーン数(特にDynamic Bone) | 少ないほど良い | 使わない方が無難 |
テクスチャ解像度 | 2048px以下 | 512〜1024px推奨 |
シェーダー | Mobile系や公式推奨シェーダー使用 | Standard Shaderが安全 |
アニメーターの複雑さ | シンプルな構成 | 重いとランクが落ちやすい |
これらの項目が一定以上に達すると、自動的に「Poor」や「Very Poor」になります。
Very Poorになったらどうなる?
「別に重くてもいいでしょ?」と思うかもしれませんが、Very Poorには重大な制限があります。
✅ 他人からアバターが表示されない(灰色の人影)
✅ クラッシュリスクが高まる
✅ Questユーザーからは完全に不可視
✅ VRChatイベントやワールドによっては入室制限される
つまり、「せっかく作ったのに誰にも見えてない」なんてことに。
問題 | 解決方法 |
---|---|
ポリゴンが多すぎる | BlenderなどでDecimate(簡略化)する |
テクスチャが重い | 解像度を下げる or 1枚にまとめる(Atlas化) |
マテリアル数が多い | 同じ質感は統合して数を減らす |
無駄な骨(ボーン)が多い | 使わないボーンは削除 |
複雑すぎる表情切り替え | アニメーターを簡略化する or表情数を絞る |
1.UnityのVRChat SDKで「Avatar Descriptor」を設定
2.[Build & Test] でローカルテスト
3.出てくる「Performance Rank」で確認(色とランク名で表示)
もしくは、VRChat内で自分のアバターをチェック → 詳細を見る → パフォーマンス情報が確認可能です。
VRChatは「みんなで過ごすメタバース」です。
重すぎるアバターやワールドは、自分だけでなく、他のユーザーの体験にも影響を与えます。
高性能なPCを持っている人も、軽量デバイスの人も、同じ空間で快適に過ごすための“共通ルール”がこのパフォーマンスランクなのです。
・ExcellentやGoodを目指せば、どんな人にも表示される
・自分のアバターが「見てもらえる」ことで、愛着も湧く
・技術力も自然と上がっていく
一見、制限のように感じるかもしれませんが、これは創作を磨くための良いチャンスでもあります。
ポイント | 要約 |
---|---|
パフォーマンスランクは5段階 | Excellent 〜 Very Poor |
重さの目安は「ポリゴン数・マテリアル・テクスチャ」など | |
Very Poorは非表示になる可能性大 | |
最適化すれば「軽くて高性能」なアバターにできる |