〜SDK3・Udon・VRChat Plus〜
VRChatの「SDK(ソフトウェア開発キット)」は、ユーザーが自作ワールドやアバターを作るための道具箱です。
初期のSDKは機能が限られていましたが、SDK3の登場(2019年頃)は大きな転機でした。
アバター向け(SDK3-Avatars)とワールド向け(SDK3-Worlds)に分かれ、用途ごとに強化。
アニメーションや表情切り替え、ギミック演出がより直感的に実装可能に。
結果として、ユーザー作品の完成度が飛躍的に高まり、「ただ歩くだけの空間」から「遊べるテーマパーク」のようなワールドが生まれました。
UdonはVRChat独自のプログラミングシステムです。
視覚的にノードをつなげる「Udon Graph」を採用し、専門知識がなくても仕組みを組み立てられる。
それまで不可能だった複雑なゲームロジックやインタラクション(ミニゲーム、謎解き、スコア制など)が可能に。
つまりUdonの導入は、「VRChat=コミュニケーション空間」から「VRChat=ユーザーが作るゲームプラットフォーム」への変化を後押ししました。
2020年末に導入されたサブスクリプションサービス**「VRChat Plus」**は、VRChatを長期的に支える仕組みです。
ユーザー名のカスタマイズ(アイコン絵文字表示)
フレンドリスト枠の拡張
高画質アップロードや支援的な特典
表向きは便利機能の追加ですが、実際には「ユーザーが開発を直接支援できる仕組み」としての意義が大きいです。無料で遊べるVRChatを維持するための“共生モデル”と言えるでしょう。
SDK3は「表現力」を拡張し、
Udonは「遊びの仕組み」を広げ、
VRChat Plusは「持続可能性」を支えた。
これらのアップデートは単なる機能追加ではなく、VRChatを「遊ぶ場所」から「文化と経済を育む場」へ押し上げた節目でした。