〜自由な創造と企業主導のメタバース〜
・VRChatは、インディー的な文化から生まれ、ユーザーが自らワールドやアバターを作り出して広がってきました。まるで「コミュニティが自ら育てた街」のような存在です。
・Horizon Worldsは、Meta(旧Facebook)が企業主導で設計した「公式のバーチャル都市」のようなもので、安心・安全な利用を重視しながら世界を拡張しています。
・VRChat:アニメ調から超リアルまで、制約の少ないアバター表現が可能。突飛なキャラクターや独創的な空間も歓迎され、創作文化が盛んです。
・Horizon Worlds:操作性は直感的で初心者にも入りやすい反面、アバターや空間の自由度は制限が多く、統一感のある「Metaらしい」デザインに寄せられています。
・VRChat:同人イベントのような熱量があり、言語や国境を超えて草の根的に人が集まります。想像力を共有する「自由なサロン」に近い雰囲気です。
・Horizon Worlds:友人や同僚との交流、教育・会議利用など、リアル社会の延長として設計されています。安心感はあるものの、自由奔放な遊び心は抑えられがちです。
・VRChatはユーザー文化が先行し、そこに企業やイベントが後から参加する形。オープンカルチャーに根ざした「下から上への拡張」。
・Horizon WorldsはMetaの巨大な資本力を背景に、広告やビジネス活用を前提とした「上から整備される都市計画」。
両者は「同じメタバース」という言葉で語られますが、性格は対照的です。
・VRChat=自由で混沌とした文化の実験場。
・Horizon Worlds=整備された企業主導の都市空間。
どちらもメタバースの「正解」ではなく、ユーザーの目的や好みに応じて使い分けられる存在と言えるでしょう。