メタバース 今後の展望メタバースの研究・開発が進むにつれ、誰もがいつでも簡単にアクセスでき、現実世界との往来が当たり前になるようになっていきます。３D空間・バーチャルな感覚が苦手だと感じる人も多くいると思いますが、そういった人達が使用した時でも「あ、いい感じだね。楽しい。」と感じられるようなVR空間とインターフェースの開発がどんどん進んできています。※３D空間酔いをかなり軽減できる技術も出てきています。誰でも安心して、直観的に操作できることをきっかけにした利用者の拡大は、今までのパソコンや携帯電話の流れでも分かります。昔のパソコンは「MS-DOS」というものが主流でコマンドを入力して操作するものでしたので、パソコンの操作をできる人がほとんどいないようなレベルでしたが、１９９５年にWindows９５の普及がきっかけで、パソコンとインターネットが一般家庭にも爆発的に広がりました。そのWindows９５は、「MS-DOS」のようなコマンド入力ではなく、直観的に操作ができる現在の形に近いスタイルのOSとなったことにより、誰でも簡単にインターネットを利用することができるようになったのです。携帯電話も同様で、ガラケー（ボタンで操作する携帯電話）やピッチ（PHS）などの時代から、現在は直観的に操作でき、なんでもできる高機能なスマーフォンの時代になりました。インターネットはただのテキスト情報から画像情報が評価されるようになり、現在は動画情報が主流となっていますが、今後はもっと自由でもっと自然で直観的に使うことができるシステムが求められてきます。インターネットの次のステージは、様々な操作や要求を直観的にできるようになるメタバースを主体としたシステムです。また、近い将来、個別で存在している３D仮想空間は包括的なメタバースの空間で統一されると考えられており、ブラウザのような巨大なメタバースが誕生する可能性があります。相互互換性が整うことで個々のプラットフォームで取得したアイテムや価値あるデータもどこでも自由に保管・使用・利用できるようになるでしょう。難しいようにイメージをする人もいるかもしれませんが、メタバースについて偏った見方をする必要はありません。誰でも簡単にアクセスでき、安全に楽しく利用できる形にどんどん進化していきます。現在、メタバースのプラットフォームも基本的な利用については無料でできるところが多いですし、無課金ゲームをやるような感覚で利用することができます。まだ多くの人達には、メタバースはゲームの延長上のものとして認識されており、VRゴーグルなどのデバイスも玩具のように考えられている人もいると思いますが、あと数年後にはメタバースの世界は現実世界と同レベルの完全系の経済圏に成長することになります。凄まじいスピードでメタバースの世界は進化・成長していきますが、未だ認識の方が追い付いてきていません。メタバースに違和感や嫌悪感を抱く人はまだまだ多く、その未来に懐疑的・否定的な人も少なくありません。特に日本人は比較的保守的な人種なためか、革新的な技術を取り入れるにも慎重で時間がかかってしまうことが予想されますし、現実的で堅実、実直な国民性は、メタバースなどの３D仮想空間に対して良いイメージを持つことが難しく、大きな障壁となってしまう可能性があります。ですが、Windowsやスマートフォンが登場した時のように、従来のスタイルを劇的に変えるような革新的なシステムやデバイスがメタバースでも登場するでしょう。そういった革新的な技術やデバイスが出現することでメタバースに対する障壁は壊され、現在のインターネットやスマートフォンのように誰でも当たり前のように利用する時代になっていくと予想されています。
